現在、ニンテンドー3DSで配信中の「うごくメモ帳 3D」と、ニンテンドーDSiで配信中の「うごくメモ帳」の歴史を振り返ります。

このページでは主にインターネットサービス(うごメモはてな、うごメモワールドギャラリー)を中心に扱った文章となっています。

 

注意

  1. 作品名や作者名は個人情報保護の観点から、すべて伏せています。
  2. 歴史はすべて作者の脳内やウィキペディア、はてなキーワード等の情報をもとにまとめているものです。誤字脱字や事実と異なる内容がございましたらアドバイスでの指摘をお願いいたします。
  3. 私は元RPG作者だったので、RPGメモのネタが偏重です。ご了承ください。
  4. 2014年以降の展開については省いています(私自身がうごメモを引退したため)。

1 黎明期 (2008年12月24日~2009年4月26日)

 

ニンテンドーDSi専用ソフトとして配信された「うごくメモ帳」。同じ日に、インターネットで作品を共有するサービス「うごメモシアター」(DSi向け)と「うごメモはてな」(PC・携帯向け)がスタートした。(※うごメモはてなは数週間前にプレオープンしていた)

初期はVer1で、うごメモの機能が制限されていたため、手書きで簡素なメモが多かった。しかしながら、そういった作品の中でも、人気作品が多く作られ、評価されてきた。古参ユーザーの間では、この頃が最も活力のあったと言われている。

Ver1の後期(2009年2月以降)は合作企画メモも盛んになり、とくに同年4月末に投稿された合作メモはうごメモ史上最大の☆数とえつらん回数を記録した。(工作メモを除く)

 

サービス面では、うごメモシアターではコメントは描けず、うごメモはてなでしかコメントが書けなかったり、マイページの項目がなかったり等、実験的要素の強い時代であった。

 

 

ポイント

  • 当時(Ver1)は、ドット描画技術も高度で、手書きメモが全盛だったことが言える。
    当たり前だが、「うごメモ」の原点的メモが多く出されたのも特徴。

当時の人気ジャンル

マリオのトークメモ

ボウ人間バトル(ボウ人間はうごメモにおける棒人間の表記方法、この頃は1対1が多かった)

錯覚メモ

DLして活用するメモ

オリジナルキャラクターを紹介するメモ(この背景には、運営側が版権キャラクターの使用を禁止する通達があったからとされる)

RPG(初期は手書きのRPGでかつ短編が多く、後と比較すると低クオリティーの作品が多いが、当時はかなりの高度技術で人気があった)

合作メモ(この頃の合作企画は少なめではあったが、大規模であるものが多かった)

2 発展期 (2009年4月27日~2010年)

2009年4月27日、それはうごメモ界最大の革命であった。それは「Ver2」の配信である。

うごメモでは拡大縮小機能、上級筆箱機能が追加。うごメモシアターではトップページリニューアル、トップに戻るが追加された。史上類を見ないうごメモ最大の改革が行われた。

これらの機能追加により、ドット絵の制作が楽になり、高度な技術を持つ作者によるハイクオリティーメモが作られた。

 

特にRPGメモの発展は著しく、文字の完全ドット化、キャラクターのドット絵化により、RPGの全盛期を迎えた。(事実、2010年初頭はRPG作者が作者ランキング1位になることも珍しくなかった)100万スターを稼ぐ作者も続出し、スター的人気を集めた。

メモでも大きく技術が進歩した。上紙、下紙機能を駆使した作画方法でハイクオリティーな絵が多く描かれ、人気を集めた。

アニメーションメモも人気を集めた。2009年夏に投稿されたボウ人間バトルは、この後全盛を迎えるボウ人間バトルブームの先駆けとなった。マリオのアニメーションも2010年春から長編アニメとしてスタート。常に10万スターを稼ぐ一大シリーズとなった。

黎明期に大ヒットした合作メモは2009年夏ごろにピークを迎えた。しかし、これに続く大規模合作はなく、この後は小規模合作が中心の時代となった。

 

このころには新ジャンルも多く登場、「逃走中」はその代表例である。任天堂キャラを使用したオリジナルの逃走中はすぐに人気ジャンルとなった。

その他、Ver3の要望メモもプチ流行となった。Ver2の機能に満足しなくなったユーザーが2010年ごろより続出した。

 

その一方、手書きでコメントが可能になったことによる中傷コメの増加DSiポイント無料配布詐欺事件(2010年3月)やエロ絵集事件(2010年5月?)の発生により、うごメモのモラルが大きく低下したのもこの頃である。運営もそれらに追われる時期がやって来た。

 

サービス面では、2009年夏には海外進出し、「Flipnote Hatena」の名称でサービス開始。欧米を中心に展開された。後に、スターを貰った国の国旗がマイルームにも表示された。

また、秋にマイルーム機能が一新され、プロフィールの記入を行うことも可能となった。機能一新後、マイルームの土台が完成しサービス終了まで変わらなかった。2010年春にはマイルームをカラースターで購入できる「カラースター交換所」サービスがスタート。多くの作者が交換所で入手できるテーマを使用した。ただし、この機能ははてなアカウントを持つユーザーのみに限られた。

 

ポイント

  • Ver2の登場で、高度な技術を要するドット絵などのメモが簡単に制作可能になった。
    それにより、作者間の競争も激化した。この時期、作者ランキングは常に作者が変動していた。

当時の人気ジャンル

RPG(人気絶頂期、この頃から長編が中心になった)

RPGリレー(RPGのバトルをリレー形式でボスを撃破するメモ、2009年夏登場)

ボーカロイド、東方PV

エロ絵(上記参照)

逃走中(フジテレビ系列のバラエティー番組が元)

マリオキャラを使用したトークメモ

マリオキャラが出演のアニメーション(作者名、作品名は伏せます)

ボウ人間バトル(この頃が全盛期、1対多人数のバトルが主流となる)

☆でたすけて(詐欺メモの一種)

交換ノート

Ver3要望メモ(実際、Ver3は出ていない)

ドットマリオ(このころは静止画中心、ドナルドなどニコニコキャラの使用が多いのも特徴)

3 変革期 (2011年~2012年前半)

2011年にはニンテンドー3DSが発売。しかし、うごメモは3DSに対応しておらず、作者たちはDSiを使い続けるしかないという問題が発生した。
また、3月には東日本大震災が発生。東北を励ますメモも多く出されたが、その一方デマや中傷メモも投稿された。また、ニコニコ動画の影響を受け、「ぽぽぽぽーん」MADも多く投稿された。

 

このころの最大人気ジャンルはアニメーションメモ。高クオリティー化で競争激化。ドットで作られたアニメーションメモも登場し、世界目線で作る作者も現れた。

それに対抗したのは逃走中系メモ。任天堂キャラ以外のキャラの参戦が相次ぎ、小学生男子を中心に絶大な支持を得た。また、派生作品(密告中、戦闘中)もこのころ全盛を迎えた。

 

RPGは2011年も好調を続けた。このころ、有力RPG作者の団体結成が相次いだ。大きな団体としては2~3団体、RPG界に大きな影響を与えた。しかし、2009年から人気を集めたRPGは2012年ごろになると完結、打ち切り、放置が多くなったことで人気に陰りも見え始めた。逆にRPGリレーは発展を続け、RPGリレーを軸とする大規模団体が発足した。

合作企画メモは過去のヒット作をリメイクするなど、新たな動きを見せた。PVも依然、人気順に常に載る一大ジャンルとして確立させていった。

 

このころ新たに人気を得たメモに、裏技。小ネタメモがある。Ver1時代にも少しながら人気があったが、このころは実用的裏技が多く登場したことにより全盛期を迎える。逆に、文章メモが増えたことにより一部他ジャンル作者が反発したこともあった。

その他、素材集メモは高クオリティー化、ジャンル多様化で人気ジャンルに。交換ノートの多人数化が増えたのもこの頃からである。

 

一方、マリオのアニメーションが人気を集めすぎたことで作者ランキングが固定化。以前ほどの活気を失いつつあった。また、詐欺メモも発展期からも減らず、モラル低下は進行していった。

 

サービス面では、限定マイルームテーマが登場。これはマイルームを買うと挑戦できるクジで当てると入手できるというシステムであった。

2011年後期にトップ画面で「殿堂入り」項目が新設され、初期の人気作品が並んだ。ちなみに殿堂入りに入った作品は約150作品。そのうち約3分の2がVer1時代の作品であった。また任天堂キャラの作品も何本か殿堂入りしている(なお、当時の利用規約上ではNGであるが特例で殿堂入りしたとみられる)。

 

ポイント

  • 震災の影響もあり「ぽぽぽぽーん」系メモが人気順を独占した。
  • 作者間の競争は依然激しかったが、上位陣のランキングが固定化される問題も発生した。

当時の人気ジャンル

RPGリレー

ボカロ・東方PV

素材集

交換ノート

棒人間やオリジナルキャラ、マリオのアニメーション

ボウ人間バトル(この頃、ボウ人間バトルの制作テクニックのメモが投稿された)

☆でたすけて(詐欺メモの一種、この頃にこれを逆手に取った撲滅メモが登場し、人気を集めた)

ぽぽぽぽーん(ACの「あいさつの魔法。」の俗称)

ドットマリオ(従来の静止画のほか、動画も作られた。ドナルドは控えめになった)

逃走中、密告中、潜伏中、戦闘中(派生メモが次々登場した)

裏技・小ネタメモ

ニコニコで人気のキャラを使用したMAD(ある作者のMADは100万スターが当たり前になるほどの全盛を迎えた)

4 低迷期 (2012年後半~2013年初頭)

このころになるとDS用ソフトがDL版を除きほぼなくなり、3DSソフトが主体となったことでDSiの価値が落ちる。そのため、DSiの本体生産がこの時期終了した。

うごメモもその余波を受けた。人気作者の引退が相次いだ。続けるものもいたが放置状態が多くなり、うごメモ人気は急降下。新規ユーザーも少なくなり、3DS版予想メモ裏技・小ネタメモの人気が続いた。

また、上記のように文章中心のメモが覇権を握っていたのも、ネタの飽和や新ジャンル発掘などに背景があるとみられる。ただし、PV、アニメーションメモは依然人気を得ていた。

 

RPGは新規での人気作品は完結、放置の影響で急激に少なくなり、大手団体は解散、活動休止、放置が続出。解散発表はごく少数にとどまった。RPGリレー、素材集も低迷の余波を受けた、それでも新規団体、作品は出続けたので完全に人気がなくなったとは言えない。

餓鬼(小学生や中学生)によるコメント荒らしも酷かったのもこの時期で、2chやニコニコに晒されるのは日常茶飯事となった。RPGに限らず各ジャンルの人気作者の放置、引退も相次いだ。

 

サービス面では、マイルームDXが新登場。家具やモノを置く新スタイルが斬新だったが、実際使う作者はそう多くはなかった。また作品からカラースターを削除する時、回収がこれまで行えたが、この時期から行えなくなった。

ポイント

  • 3DSが売れるとともに、3DS版待望論が大きくなる。人気も同時に低下していった。
    製作技術が頂点に達し、技術レベルが飽和していくジャンルも続出した。

当時の人気ジャンル

3DS版要望メモ

アニメーション(特にマリオは人気が長く続いた)

ボウ人間バトル(モーション、エフェクトが著しく強化された)

裏技・小ネタ

文章メモ(小説含む)

ボカロ・東方PV

5 終焉期 (2013年初頭~5月31日)

うごメモ3Dがついに発表。多くの作者が待ちわびた瞬間であった。

しかし、それと同時にDSi版のサービス終了も発表。一部ガキ作者が反発し反対活動をするほどであった。これはうごメモ内に留まったものの、勢力はそこそこ大きかった。

 

この頃のヒット作はボウ人間のトーク系メモ。原点回帰的な部分も見られ、末期の数少ない光となった。またサービス終了を迎えることもあり初期に活躍したユーザーが復活、末期のうごメモを楽しんだ。

そして、期待と不安の両方が入り混じった3DS版配信準備の中、まだ活動していた作者たちは、お別れメモを投稿し、DSi版のフィナーレを迎えたのであった。

 

サービス面では、作品のYoutube変換サービスが行われた。これはDSi版終了時による措置の一種である。また3DS版に作品を転送するサービス「DSiシアターライブラリー」のために多くのロック付き素材が投稿された。

 

ポイント

  • 4年半の間サービスが行われていた「うごメモ」。うごメモ作者にとっては、青春そのものだったかもしれない。(え
  • そして、1つの時代の終わりとともに、新たな時代がやってくるのであった・・・。

当時の人気ジャンル

ボウ人間のトークメモ(DSi時代末期のヒット作)

お別れメモ

3DS版移送用のロック付き素材メモ

6 3DS版登場期 2013年7月26日~2013年秋

DSi版のサービスが終了し、約2か月間の空白期間ができた。このころ、はてなアカウントを持つユーザーらははてなブログやダイヤリーで3DS版の配信を楽しみにしていた。

そして、2013年7月24日、「うごくメモ帳3D」が配信開始。6色ペン、円の描画、ルーペ機能の追加は大きな革新であった。同日サービスを開始した「うごメモワールドギャラリー」も早速多くのユーザーが訪れ、初日はサーバーダウンするほどの盛況ぶりであった。

ワールドうごメモギャラリーでは、3DSならではの新ジャンルも登場。代表例は3Dを使った錯覚メモで、その凄さに誰もが驚いた。

一方、DSiから引き継がれたジャンルたちも人気は続いた。ボカロPVは多彩化で制作の幅が広がった。メモも多彩化で人気復興。しかし、RPGはDSi末期に活躍したユーザーの間でのみ作られ、実質マイナージャンルに引き下げられた。ただ、ドット絵メモは多彩化の影響で現在も人気が続いている。

 

しかし、ワールドうごメモギャラリーには多くの制約が付けられた。それは「コイン」「スターコイン」制度である。これらに反発するユーザーも多く、DSi版から続投した一部のユーザーは引退に追い込まれた。

また、チケット課金制を導入し、サーバー維持を目的に行われた。一定の評価を得られると次月無料で使えたが、そのハードルは凄まじく高く、数十人ほどの超有名作者でしかその権利を得られない狭き門であった。

また、規約違反による作品の削除スピードが早くなり、治安は良くなったものの自身のブログのURLを載せるだけで削除されるという理不尽さもあり削除無双と化した。この知恵ノートを書いている私も、これらを理由にうごメモを引退した。

その他、DSiシアターライブラリから作品をDLしそのまま3DS版で投稿する、いわゆる無断転載メモ使い回しメモが相次いだ。そのため初期の人気順はDSi版の延長的な雰囲気が強かった。

ポイント

  • 3DS版がついに配信開始。新たなる時代の幕開けとなった。
  • しかし、それに伴う新たな問題が発生。DSi時代の教訓から、餓鬼統制は以前より厳しくなった。

当時の人気ジャンル

ボウ人間バトル

3Dを使った錯覚メモ

DSi版から転載したメモ(他作者からの無断転載も多く、問題となった)

DSiから続くシリーズ作品全般(人気作者の人気は健在であった)

ボウ人間のトークメモ(人気作者の続投で人気が続いた)

7 3DS版変革期 2013年冬~2014年春

うごメモは同年秋にVer1.2に更新。いくつかの新機能が搭載された。

ワールドうごメモギャラリーは課金制によるユーザー引退が相次いで起こった。そして、ある作者の自殺騒動もあり、以前ほどの活気を失った。

人気作品は初期から引き続きボウ人間のトークメモが中心となった。PVも引き続き好調。RPGは新規作者が次々と新作を発表、人気復活の兆しを見せている。

 

また2014年1月の更新では写真機能を使ったメモがギャラリーに投稿できなくなった。

この制限によって打撃を受けるジャンルは、RPG(素材にカメラマーク) 絵(人間、風景画等)、PV(絵と同様)、写真、実写(カデゴリごと削除し、ほぼ絶滅)などがある。

今後、更なる制限がかけられ、うごメモが制限だらけのクソゲーガキゲーに成り下がる危険性もある。

 

注意

  • カメラ機能制限により、うごメモを自由に楽しめなくなる危険性がある。
  • 運営や、これに対するユーザーの今後に注目したい。

当時の人気ジャンル

ボウ人間のトークメモ

ドット(静止画、アニメーション)